最近、ニュースを見ていて気になったことがあります。
「あれ?円高になってない?」
ドル円は少し前までかなり円安方向に進んでいたのに、ここ数日で円が急に強くなってきました。
9月9日のニューヨーク市場では、ドル円が一時1ドル=152円台まで円高が進み、7カ月ぶりの円高水準に近づいています。9月に入ってからの円の上昇もかなり大きくなっています。
私は普段、高配当株や株主優待株を中心に日本株へ投資しつつ、オルカンなどのインデックス投資もしています。
なので、
「最近の円高って、いったい何が起きているの?」
そして、
「円高になると、私の投資にはどんな影響があるの?」
と気になって、調べてみました。
なぜ急に円高になっているの?
今回の円高には、いくつかの要因があります。
その中でも大きいのが、
日銀が利上げするのでは?
という市場の期待です。
そしてもう一つが、
アメリカの金融政策に対する見方が変化していること。
つまり、
日本の金利が上がるかもしれない
一方で、
アメリカの金利についても今後の方向性が意識されている。
この「日米の金利差」が為替に大きく影響しています。
そもそも、なぜ金利で円が動くの?
例えば、
日本の金利がほとんどゼロに近いのに、アメリカの金利が高いとします。
すると投資家からすると、
「円を持っていてもあまり利息がつかない。それなら円を売ってドルを買い、アメリカの金利の高い資産を持とう」
という動きが出やすくなります。
これが円安につながる一つの理由です。
逆に、
「日本の金利がこれから上がりそう」
となれば、
「これまでほど円を売ってドルを持っておく必要はないかもしれない」
となります。
その結果、円を買い戻す動きが出やすくなります。
つまり、
日米の金利差が縮まりそう
というだけでも、為替は先回りして動くことがあります。
今回は「日銀が利上げするかも」がかなり意識されている
現在、市場では日銀の追加利上げへの期待が高まっています。
ロイターが9月9日に公表した調査では、日銀が9月18日の会合で政策金利を0.25%引き上げて1.25%にするとの見方が強まっています。さらに、その後も利上げを進めるとの予想が出ています。
日銀自身の予定でも、次回の金融政策決定会合は2026年9月17~18日となっています。
つまり、今まさに市場が、
「日銀は次の会合でどうする?」
と注目しているタイミングなんです。
そして今は「中銀ウィーク」
さらに今週から来週にかけて、世界の中央銀行の金融政策が注目される時期です。
特に重要なのが、
日銀とFRB。
日銀は9月17~18日に金融政策決定会合。
アメリカのFRBは9月15~16日にFOMCを開催します。
だから今は、
「日銀は利上げする?」
「FRBはどうする?」
「日米の金利差はこれからどうなる?」
ということを市場が先回りして考えています。
こういう中央銀行の会合が集中する時期を、投資家の間では**「中銀ウィーク」**などと呼びます。
「まだ利上げしていないのに」円高になるのが面白い
今回の円高で私が面白いと思ったのがここです。
日銀が実際に利上げしたわけではありません。
それなのに、
「利上げするかもしれない」
という期待だけで円が買われる。
為替って、今現在どうなっているかだけではなく、
「これからどうなると思われているか」
で動くんですね。
株価もそうですが、相場は「現在」ではなく「未来」を先に織り込んで動くことがあります。
円高になると、私たちの投資にはどう影響する?
ここが個人投資家として気になるところです。
① オルカンなどの海外資産には逆風になりやすい
私はオルカンを積み立てています。
オルカンには海外の株式がたくさん含まれているので、円高になると、海外株の価格が変わらなくても円に換算したときの評価額が下がる方向に働きます。
例えば、
1ドル=160円のときに100ドルの資産を持っていれば、
16,000円相当。
それが1ドル=150円になれば、
15,000円相当。
ドルでの資産価値は100ドルのままでも、円換算では1,000円減っています。
これが為替の影響です。
だから、
海外株が上がっているのに、円高のせいで円ベースでは思ったほど増えない
ということもあります。
② 輸出企業には逆風になりやすい
円高になると、日本企業が海外で稼いだ利益を円に戻したときの金額が小さくなります。
例えば、海外で100ドル稼いだ企業があったとして、
1ドル=160円なら16,000円。
1ドル=150円なら15,000円。
同じ100ドルなのに、円に換算すると1,000円少なくなります。
そのため、自動車など海外売上の大きい企業には、円高が業績面で逆風になることがあります。
③ 一方で、銀行株には別の見方もある
ここは私自身、最近気になっているところです。
日銀が利上げを進めると、銀行にとっては貸出金利などが上昇し、利ざやの改善につながる可能性があります。
そのため、
「円高=日本株全部に悪い」
というわけではありません。
円高と一緒に日銀の利上げ期待が高まっている今は、
銀行株など、金利上昇の恩恵を受けやすい業種
にも注目が集まりやすくなります。
高配当株を中心に投資している私としても、このあたりは気になります。
じゃあ、円高はこのまま続くの?
ここはまだ分かりません。
むしろ、来週はかなり重要な週です。
日銀の金融政策決定会合と、FRBのFOMCがあります。
さらにアメリカでは9月11日に8月の消費者物価指数(CPI)が発表される予定で、この結果もFRBの金融政策に影響する重要な材料になります。
もしアメリカのインフレが強ければ、
「FRBは金利を下げにくいのでは?」
↓
アメリカの金利が高止まりする
↓
ドルが買われる
↓
円安方向
となる可能性があります。
逆にアメリカのインフレが弱ければ、
「FRBが金融緩和しやすくなるかも」
↓
ドルが売られる
↓
円高
という動きが強まる可能性もあります。
そして日本側でも、日銀がどのような姿勢を示すのかが重要です。
円高になったからといって、慌てて投資を変える必要はない
ここまで調べてみて、私は「円高になったからどうしよう」と慌てるより、
「なぜ円高になっているのか」を知っておくことのほうが大切なのかな
と思いました。
私はオルカンを積み立てています。
円高になれば、短期的には円換算の評価額にはマイナスの影響があります。
でも、毎月積み立てている以上、円高のときには同じ金額でも海外資産を少し多く買えるという面もあります。
一方、日本株については、円高だからすべての企業が悪くなるわけではありません。
輸出企業には逆風でも、輸入コストが下がる企業もあります。
さらに、今回の円高の背景にある日銀の利上げ期待は、銀行株などには別の意味を持ちます。
だから、
「円高=株を売る」
と単純に考えるのではなく、
「なぜ円高になっているのか?」
「どんな企業が影響を受けるのか?」
まで考えることが大切なんだと思います。
投資を始めると、為替まで気になるようになった
投資を始める前だったら、
「1ドル○○円」
というニュースを見ても、たぶんそのまま流していたと思います。
でも今は、
「日銀が利上げするかもしれない」
「FRBはどうするんだろう」
「円高になったらオルカンは?」
「銀行株には?」
と、いろいろ考えるようになりました。
正直、まだまだ分からないことも多いです。
でも、ニュースを見て「なんで?」と思って調べる。
そして少しずつ、
「あ、このニュースとこのニュースがつながっているんだ」
と分かるようになる。
これも投資を始めてから感じる面白さの一つです。
今回の円高も、単に「円が高くなった」というニュースではなく、
日銀の利上げ期待、FRBの金融政策、日米金利差、そして私たちのオルカンや日本株
までつながっていることが分かりました。
来週の日銀とFRBの会合で、為替がどう動くのか。
しばらくはこの「中銀ウィーク」に注目してみたいと思います。

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